強姦事件で被害女性が受ける心と体の傷
強姦事件の被害者は犯人による屈辱的な体験によって体と心に大きな傷を負うだけでなく、犯人が逮捕された後、裁判で証言させられることにより、更なる負担を強いられることになります。
本人に全く落ち度がないにもかかわらず、暴力によって屈辱的な行為を強いられた場合、多くの人がその辛い記憶に苦しめられ、犯人が逮捕された後もさまざまなことによって受けた傷をさらに広げられるような状況に陥ることが少なくありません。
例えば無垢で幼い少女を狙った強姦事件であれば被害者に寄せられる周囲の心情は犯人に対する怒りと被害者に対する同情意外にないのですが、成人の女性の場合、被害者が性体験があったかどうかといったことも周囲の人の反応に大きく影響を与えます。
力で無理やりに従わされ、時に命の危険と隣り合わせの恐怖心の中で受ける蛮行は、どれほど深い傷を被害者の心と体に与えることになるかは性体験があろうがなかろうが何歳だろうが関係ありません。それなのに勇気を振り絞って裁判に臨んで、加害者の弁護士からの人格を否定されるような内容の質問にさらされることが苦痛で、告訴しないことを選ぶ人さえいるといわれています。
たとえ強姦された相手が顔見知りの人間であっても、本人の意に沿わない行為を暴力で強要することの罪は大きいです。もっと確実に被害者の人権がきちんと守られる仕組みが求められているといえます。
DATE:2016/08/07